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Interview
株式会社and.d 深澤 大気さん
2019/10/24

株式会社and.d 深澤 大気さん

「世の中にいいもの・いいサービスを届けることによって楽しい時間を作りたい」

「世の中にいいもの・いいサービスを届けることによって楽しい時間を作りたい」。
LODGEのパートナーズスペースでお仕事をされている深澤大気さんにお話を伺いました。

現在の事業について教えてください。

“and.d”という会社を運営しています。僕らは、「designer」(デザイナー)が中心となった集団です。「design」(デザイン)の力を使って、本質的ではない従来の慣習を「destructive」(破壊)しながら、つくり手と消費者を「direct」(直接)につなぐことで、より純粋な状態で商品を世の中に届けたいと考えています。そこから“and.d”と社名をつけました。「本当に良いモノ・サービスをつくって世の中に伝えて届けること」が僕らのミッションです。 “and.d”は2つの軸で事業展開しており、ひとつは“DtoC”(Direct-to-Consumer)です。日本にしかない高い技術力をもっている職人さんや工場の商品(モノ)を、直接お客様に届けるサービスです。直販にすることで、つくり手の思いや考え方、商品価値が純粋な状態で世の中に伝わりやすくなります。また、価格、生産コスト、生産までの時間も抑えることができ世の中に届けやすくなります。 例として、 TAKEYARIの事例があります。 TAKEYARI https://takeyari-tex.com/ 株式会社タケヤリは創業130年の帆布の老舗で、極厚から薄手帆布まで豊富な種類を織っている日本で唯一の機屋です。産業資材用のほか、インテリアやアパレル向けの帆布を製造しています。タケヤリ社のブランド「TAKEYARI」は元来、商品や生地素材の卸を事業のメインとしていましたが、2018年4月より自社ブランド製品の強化を始めました。そのタイミングからご縁があり、僕たちがブランディング、マーケティング、EC強化の面をサポートしています。 TAKEYARIの事業部の一つのような立ち位置で、さまざまな課題に寄り添って伴走しながらTAKEYARIブランドをブーストしています。製品のクオリティーやこだわりがしっかり伝わるブランディングとプロモーションをおこない、同時に購入体験の改善をしました。Yahoo!ショッピングを担当した経験や知識が生きたと思います。特に、PR戦略の構築、広報面でのサポートの結果、サイトへの流入を爆発的に伸ばすことに成功し、メディア露出件数も増えました。ウェブサイトとECのリニューアル後、売り上げはスタート当初の5倍になりました。

株式会社and.d 深澤 大気さん2

深澤さんが関わる「TAKEYARI」オンラインショップの、限定帆布トートバッグ。

“and.d”のもうひとつの事業軸は、スタートアップ企業を中心としたUXデザインのコンサルティングです。僕たちのフットワークの軽さと、さまざまな経験を持つデザイナー、マーケッター、広報、プランナー、エンジニアなどクリエーティブな人材を多くそろえている強みを生かしています。「再配達問題」に取り組むYper株式会社には、販促物や自社EC構築などクリエーティブ面でサービスに「伴走」しています。 OKIPPA また、eスポーツ学習サービスを運営するゲシピ株式会社とは新規施策の検討やアプリ構築など、サービスのフェーズやプロジェクトに合わせて臨機応変にサポートを行っています ゲシピ 最近では、いけばな体験を贈る、世界にひとつとして同じものがない創作型ギフト「カキトカザイ」の購入体験をバージョンアップしました。デザイン、システム面のバックアップに加えて、認知、ブランディング面の強化も行っています。 カキトカザイ

どうして事業を始めようと思ったのですか?何かきっかけはありますか?

ヤフーではいろいろなことを自由にやらせてもらっていたし、尊敬できる先輩にも出会えて、たくさんの学びがありました。でも組織が大きいと、スピード感という意味では思ったように進めないこともあったんです。自分が裁量権を持っていれば、やりたいことや目指すことをコントロールできる。「会社にいるから」とか「そういうものだから」とか理由をつけて「できない」と言わずに、「それなら自分でやればいい」って思ったんです。

どのように仲間を集められたのでしょうか?

僕の考えに共感してくれた仲間が自然に集まったという感じですね。社員は1名で、業務委託としてヤフーの同期や後輩が参画してくれています。その他、UXデザイナーとして活動する中でつながった人や他のスタートアップで働いている人たちも手伝ってくれているんですよ。インターンもいます。デザイナーの得意分野、経験や知識を把握し、プロジェクトに合わせてチームを柔軟に編成しています。関係者に会いやすい、みんなが集まりやすいLODGEの好立地はそういう意味でもとても便利です。

株式会社and.d 深澤 大気さん5

複数の事業、サービスを同時に走らせるうえでのコツ、工夫はありますか?

良いメンバーが集まると複数のサービスもちゃんと走っていきます。基本的に、僕は案件をまとめたり、キックの段階に関わったりする役割ですが、それ以降のほとんどはメンバーが回してくれていますね。お金ではないミッションを持つことも大事です。「世の中にいいモノ・いいサービスを届けることによって、世の中に楽しい時間をつくること」のミッションは非常に大切にしています。自分がやりたいことを事業として起業したので、仕事している時間がすごく楽しいです。

深澤さんが事業を進めるうえで大切にしていること、ポリシーを教えてください。

チームを大切にすることです。誰かが何かを「やりたい」「やろう」と言ったら、とやかく言わないことですね。僕ができることがあればサポートします。結局僕が「これをやりたいんだけど」と言って、みんなに付き合ってもらうことが多いですけどね。ときには、うまくいかないこともありますけど、「早めに失敗するならそれはそれで良かった」と僕は考えます。一緒にやってくれているメンバーも、そのときの気分や体調もあるでしょうから、常に100%のパフォーマンスを発揮するのは難しいです。そこはメンバーを信じるしかありませんね。メンバーを信頼する上で、ヤフー在職中にOJT(On-the-JobTraining)やOJTのトレーナーを経験したことは役に立っていますね。尊敬できる上司をたくさん見てきましたから、その影響も大きいかもしれないです。

実際にLODGEを利用されていますが、どのようなところがメリットだと思われますか?

正直、今のフェーズではカフェに行くお金もセーブしたいくらいなので、この場所を借りられることはとてもありがたいですね。必要な人とすぐ会えるLODGEの環境もありがたいです。アクセラレータープログラムに参加できれば、仲間同士で話し合ったり助け合ったりが可能になりますが、僕たちは短期的に利益を出すことや急激な事業拡大を優先していないこともあり、出資を受けることなどは今は考えていません。ですが、LODGEにいれば、ヤフーや他の会社の社員で副業として参加してくれているメンバーと、就業時間終了後などにすぐに話ができます。すぐそばにステージが近いMeilyさんやキュカさんなどのスタートアップの人たちもいるので、さまざまな会社運営上の問題などもいつでも気軽に相談できます。

深澤さんは、今後どのようなことをしていきたいですか?

引き続きミッションを大切に、良いモノ・サービスをつくっているものづくりの現場のサポートをやっていきたいと思っています。デザインの力で解決できる可能性を信じているので、僕自身も精進して、ブラッシュアップをくり返しながらどんどん本当に良いモノ・サービスを世の中に出していきたいと思います。

ありがとうございます。たくさんの課題解決を期待しています。

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