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withマスク withスマイル

withマスク withスマイル

橋本夏希

作品概要

コンセプトは「世界中からスマイルを取り戻せ!!withマスクwithコロナ」です.マスクをつけることで笑顔が減っている今,マスクを付けつつ感情を表現する方法がないかと考えたところ,マスクに口のアニメーションをつけるアイデアを考えました. 表情が分かりにくいと困る職業の人はもちろん,マスクを付けている世界中の人のためのプロダクトです. 既に販売されている,動物の口の刺繍がついているかわいい布マスクからヒントを得ました.マスクについた口が,テクノロジーの力によって自分の口の動きに合わせて動くイメージです.口角が上がるとマスク上の口もにっこりとし,マスクに隠れたスマイルを顕在化させます. フェイスシールドやマウスシールドは表情を見せることができますが,あまり普及していません.より普及しているマスクで笑顔を表現するにはどうしたらよいか,それを解決するのがこのアイデアです. さらに,世界中から笑顔を取り戻すだけでなく,マスクにアニメーションをつける技術・口の動きを認識する技術は他の様々な課題にも発展可能であると考えています.このプロダクトは悩める多くの人々を助ける第一歩となりうると考えています.

課題着眼点

今回第一の課題としてあげられるのは,マスクを付けることで表情が分かりづらい点です.表情が分かりにくいと,非常にコミュニケーションがとりづらいです.今どういう感情なのか,怒っているのかというモヤモヤが蔓延ることが多くなっています. 感情の判断という観点でさらに深く調べていくと,「人は他者の感情を判断するのに,目と口を重要視している」という研究結果が出ていることが分かりました.目で悲しみ,恐れ,怒りを判断することが多く,口で幸福と嫌悪感を判断することが多いそうです.マスクで口が隠れている今,特に人の幸福感を読み取るのが難しくなっている.つまり,happyな感情を読み取りにくくなっているのです. また別の課題として,声が小さい人は何を話しているか全くわからないことがあります.マスクを付ける前はある程度口の動きで判断することが多かったのですが,マスクで口が覆われることにより,声がさらに聞こえにくくなり口の動きも見ることができません.ここから,聴覚障害をお持ちの方はさらに困っているのではと考えられます. 以上の点から,マスクを付けつつ口の動きを表現することに需要があると考えています.

作品の詳細説明

マスク上に口のアニメーションをつける技術の一案として,プロジェクションマッピングで服や顔にアニメーションを投影する技術を考えています.参考文献[1]の中のプロジェクションネックレスのようにマスクに投影できないかと考えています.この技術は手のひらサイズの小さなプロジェクターで投影することができ,人の動きを認識し,視点や人の動作がプロジェクションに反映される仕組みになっています.手のひらサイズのプロジェクターということで,ポータブルに持ち歩くことでマスクを付けている間,常に映し出すことが可能になればと考えています.懸念する点としては,暗いところでしかはっきりと映し出すことができないかもしれない点です. この口のアニメーションの実装が成功すれば,口の動きだけでなく好きなデジタルアートを映し出すことができ,個性をアピールすることができます.また,自分のプロフィールなどを映すことで,簡単な自己紹介にもなります.マスクで顔が見えづらく,人に覚えてもらいにくい状況下に,名刺のようなものをマスクに映すのは非常に有用だと考えられます.
口の動きを認識する技術に関してはまだ実装方法はわかりませんが,人の口角の上がり具合の情報を読み取れればと考えています.口角の上がり具合などの情報をリアルタイムに収集することで,マスク上に映し出す口のアニメーションに反映させます. この口の動きのデータは,蓄積することでその人のスマイル情報としてスマイルを定量的に見ることができます.例えば,スマイルが働く上で重要である接客業は,スマイルを定量的に評価することができ,その人の評価指標として利用することが可能になると考えられます.さらにこういった仕事の評価だけでなく,可視化されたスマイルのデータは,毎日をより良いものにするための一つの指標になるのではと考えています.
また口の動きをマスクに投影するメリットの補足として,健康面においても一つ挙げられます.マスクをしていても表情に気を配るようになるという点です.最近では,マスクを付ける生活が続いているために,私たちの表情筋は衰えてきているといわれています.参考文献[2]にもあるように,表情筋が衰えると,顔がたるんだりこわばったりしてしまいます.そのため意識的に表情を作りだすことが重要になってきており,口の動きをアニメーションとして表すことはその手助けとなると考えられます.

参考文献 [1] 美しさは投影する時代?化粧に首飾り,進化し続けるプロジェクションマッピング (閲覧日:2020年11月11日) https://sirabee.com/2015/01/18/15032/
[2] マスク生活による表情筋の衰えに注意!自宅で出来る2ステップケアをご紹介 (閲覧日:2020年11月11日) https://bybirth.jp/press/archives/231288