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Talkable Mask Hook

Talkable Mask Hook

平田義幸・浅井順也

作品概要

Talkable Mask Hook(TMH)は骨伝導技術とBluetooth通信によってマスク着用時の会話を円滑にするデバイスである。 マスク越しの会話は相手の口元が見えないこと、そして声がこもるという点で対面コミュニケーションを困難にしている。本企画はマスクの紐を引っ掛けるイヤーフックをコミュニケーションデバイス化することで、装着者同士のスムーズな会話を実現する。 まず、TMHを着用した話し手の声は骨伝導マイクによって電気信号に変換され、Bluetoothを介して聞き手側のTMHに送信される。聞き手が受信した信号はTMHの骨伝導イヤフォンによって鼓膜ではなく蝸牛に直接音を伝える。そうすることで二者間の会話はこもることなく、マスクを付けていない時と同じように鮮明に行われる。 また、TMHでやりとりする相手を登録することが可能で、登録済みのTMHを着用した人が近づくと自動的に双方は接続され会話可能な状態になる。複数人の登録も可能なため、大勢での打ち合わせや、多くの人たちとやりとりする工事現場や医療の場でも活用することができる。 TMHは近接距離の会話をアップデートする新しいデバイスである。

課題着眼点

コロナ禍でマスク着用が余儀なくされる中、多くの人がマスク越しの対面コミュニケーションに不満を抱えている。特に美容院や医療現場、工事現場などソーシャルディスタンスを保ちながらも、対面でのコミュニケーションが必要とされる職場では大きな課題となっている。 要因の一つとしてマスク越しの声はこもって聞き取りくいということが挙げられる。 実際に声が持つ物理的性質はマスクによって著しく変化している。 本来、人の声には250Hz〜4000Hzの周波数帯の音が含まれており、その高低を手がかりとして言葉を聞き分けている。しかしマスクをつけるとその緻密な繊維がフィルターとなり、2000Hz以上の音が減衰・欠落してしまう。それがマスク越しの声を聞き取りにくくしている原因とされている。 Talkable Mask Hookはマスク時の発話を骨伝導とBluetoothを介して相手に伝えるため2000Hz以上の音声情報の欠損を防ぎ、マスクをつけていない時の様な会話をすることができる。  このデバイスはマスクをつけながらも正確に意思と感情を声に乗せて伝えることができるため、あらゆる場面のコミュニケーションが改善できると考える。

作品の詳細説明

●スマートフォン専用アプリで、詳細設定が可能。 ・コネクト相手の設定 ・コネクトグループの作成 ・骨伝導の音量調整 ・音のラグを調整するキャリブレーション ●マスクの紐を引っ掛けるだけなので、特別なマスクではなく、不織布マスクや布マスクなど現在普及しているマスクが使用可能。 ●骨伝導イヤフォンは耳を塞がないため、通勤や散歩といった日常生活においても安全に使うことができる。 ●医療現場や工事現場での使用や、耳の不自由なお年寄りが多い老人ホームなどでも、大声を出さずに会話ができるため、唾液の飛沫を抑えてコミュニケーションを取ることが可能である。